石巻の食堂きかくで堪能する昭和の味！サバだしラーメンの魅力とは？

（※画像はイメージです。実際の商品や店舗とは関係ありません。）

宮城県石巻市、北上川のほとりにある飯野川地区に、創業昭和15年（1940年）の歴史を持つ老舗食堂があります。それが、地元の人々に愛され続ける**「食堂きかく（亀鶴）」**です。

昔ながらの風情を残すこの店は、テレビドラマ「孤独のグルメ」にも登場したことで全国的な知名度を得ましたが、その人気の核にあるのは、この地域ならではの食文化が詰まった「サバだしラーメン」の存在です。

この記事では、「食堂きかく」の基本情報から、その代名詞とも言えるサバだしラーメン、そして知る人ぞ知る人気メニューまで、その魅力を余すところなくご紹介します。

1. 石巻の食堂きかくとは？

食堂きかくの基本情報とアクセス

食堂きかくは、石巻市の旧河北町、相野谷飯野川町に位置しています。

国道45号線から北上川沿いの細い道に入った、のどかな昔ながらの町並みに現れるその佇まいは、まさにタイムスリップしたような昭和の雰囲気。店内も年季の入ったテーブルや椅子、小上がり席があり、常連客や観光客で賑わっています。

石巻市の魅力と食堂きかくの位置づけ

石巻市は、金華サバで知られるなど、全国有数のサバの漁獲量を誇る港町です。特に北上川下流域の飯野川地区では、古くから日常の食文化としてサバだしが用いられてきました。

食堂きかくは、このサバ食文化の中心地において、創業当初からサバ節をスープに使用してきた**「元祖」**とも言える存在です。東日本大震災後には、地域の新たな名物として「サバだしラーメン」が開発されましたが、きかくはそれ以前から地域に根差したサバだしの中華そばを提供し続けてきた、歴史と伝統の担い手なのです。

食堂きかくが人気の理由

人気の理由は、単に老舗であるというだけではありません。

1. 独自のサバだしスープ: 臭みがなく、あっさりとして飲みやすい、透明度の高いサバだしスープは唯一無二の味わい。
2. 昭和レトロな雰囲気: 外観から内装、流れるBGMまで、心地よいノスタルジーを感じさせる空間。
3. メディアの影響: 人気ドラマ「孤独のグルメ」での紹介により、その魅力が全国に広まりました。
4. 地域連携: 地元大学の学生と共同開発した「どぶ漬け唐揚げ」の販売など、地域振興にも貢献しています。

2. 昭和の味、サバだしラーメンの魅力

サバだしラーメンとは何か？

石巻市の「サバだしラーメン」は、サバの頭や中骨から取った出汁をベースにしたご当地ラーメンです。石巻専修大学の学生たちが地域の食文化に着目し、地元の商店や企業と協力して開発した町おこしグルメとして知られています。

その特徴は、魚介の旨味がありながらも、鰹節や煮干しとは一線を画すあっさりとした上品さ。サバ特有の臭みやクセを抑える工夫が凝らされており、魚介が苦手な人でも食べやすいように仕上げられています。

食堂きかくのサバだしラーメンの特徴

食堂きかくで提供される「サバだしラーメン」は、伝統的な「中華そば」の味を受け継ぎつつ、さらに進化させた一杯です。

• スープ: 乾燥させたサバの頭と中骨から丁寧に取られた出汁は、驚くほど透明で澄んでいます。芳醇なサバの風味は感じられるものの、しつこさがなく、最後まで飲み干せるあっさりとした味わいです。
• 麺: 地元の製麺所「島金商店」の細麺が使われており、サバが練り込まれているとも言われています。スープとの相性が抜群で、ノド越しが良いのが特徴です。
• 具材: 厚切りで食べ応えのある昔ながらのチャーシュー、ふわふわとしたサバのつみれ、そして地元産のシャキシャキとした大量のネギがたっぷり乗せられています。焦がしネギが風味のアクセントになっていることもあります。

実際の味わい方とおすすめのトッピング

サバだしラーメンを堪能するなら、まずはスープを一口すすり、その上品なサバの旨味を感じてみてください。

おすすめの食べ方としては、地元で親しまれている**「半ライス」**を追加し、残ったスープにご飯を浸してお茶漬けのようにして味わう方法があります。スープの旨味を米粒一粒にまで染み込ませて食べれば、満足度もさらにアップします。

トッピングは、シンプルにそのままいただくのがおすすめですが、たっぷり乗せられたネギがスープの風味をさらに引き立ててくれます。

3. 食堂きかくのメニュー紹介

人気メニュー一覧

食堂きかくは、ラーメン以外にも地元で愛される定食メニューが豊富です。

• サバだしラーメン: （人気No.1）お店の看板メニュー。
• 中華そば: 創業当初から変わらない、伝統的なサバ節スープのラーメン。
• ソースかつ丼: （人気No.2）地元飯野川地区のソウルフード。
• 定食メニュー: 唐揚げ定食など、お腹いっぱいになるメニューが並びます。
• 麺類・ご飯物: うどん、生蕎麦、カレー、チャーシュー丼などもあります。

唐揚げとその魅力

「食堂きかく」でラーメンと並んで話題なのが、唐揚げです。特に近年では、宮城学院女子大学の学生と共同開発した「石巻発どぶ漬け唐揚げ」が提供されています。

このどぶ漬け唐揚げは、衣に石巻産の米粉や小麦粉を使用し、特製の甘辛いタレに豪快に「どぶ漬け」された唐揚げです。カリッとした衣と、甘じょっぱいタレが絶妙に絡み合い、ご飯が止まらなくなる一品です。サバだしラーメンと合わせて注文する方も多くいます。

セットメニューの楽しみ方

食堂きかくを訪れるなら、単品よりもお得なセットメニューがおすすめです。

特に人気なのが「サバだしラーメン」と「半ソースカツ丼」がセットになった**「半ソースカツ丼＋サバだしラーメンセット」**です。

1. サバだしラーメン: あっさりとした上品なサバだしで口の中をリフレッシュ。
2. 半ソースカツ丼: 地元では「うなぎのタレ」とも言われる甘辛いソースがカツにたっぷり染み込んだ、濃厚な味わい。

この新旧のサバだしラーメンと、濃厚なソースカツ丼という、異なる美味しさを一度に楽しめるセットは、満足度が高く常連客にも根強い人気があります。

4. 口コミとレビュー

食べログでの評価と口コミ分析

食べログなどのグルメサイトでは、食堂きかくは高い評価を得ています。

• 評価: 3.50前後（2025年時点の情報に基づく）
• 口コミの傾向: 「スープが透き通っていて美味しい」「臭みがなく上品なサバだし」「ソースかつ丼も絶品」といった、名物メニューに関する絶賛の声が目立ちます。また、「昭和レトロな雰囲気が良い」「ご主人が温かい」など、お店の雰囲気や人柄に関する好意的な意見も多いです。

ランチとしての人気度

営業時間が11:00から14:00までのランチタイムのみということもあり、平日・休日を問わず多くのお客さんで賑わっています。特に休日は混雑することが予想され、駐車場が満車になることも珍しくありません。

多くのお客さんが「サバだしラーメン」や「ソースかつ丼」を注文しており、「このセット以外食べたことがない」という常連客のコメントもあるほど、ランチの定番として定着しています。

食堂きかくの常連客の声

常連客からは、「昔から変わらない味」「地元のソウルフード」「石巻に来たら必ず寄る」といった声が聞かれます。

店主の佐藤宗雄さんが「みんなで作っているラーメンなんです」と語るように、この店は単なる飲食店ではなく、地域の人々、学生、そして訪れる人々が一体となって支え、愛し続けている場所であることが、常連客の温かい声からも伝わってきます。

5. 訪問時の注意点

営業時間と定休日

食堂きかくは、現在ランチタイムのみの営業となっています。

• 営業時間: 11:00～14:00
• 定休日: 月曜日、および第二・第四木曜日
  • ただし、祝日の場合は営業し、翌日が休みになるなど変更がある場合があるため、訪問前に電話で確認することをおすすめします。

駐車場事情とアクセス方法

店舗隣に約10台分の駐車場がありますが、縦列駐車となるため、混雑時には注意が必要です。国道45号線から細い道に入ってお店にたどり着くため、周辺の道幅や交通状況にも注意しながら安全運転を心がけましょう。

どぶ漬けを楽しむためのポイント

もし「どぶ漬け唐揚げ」をテイクアウトなどで楽しむ場合は、タレがたっぷりと染み込んでいるため、持ち運びや食べる際にこぼさないように注意が必要です。温かいうちに食べるのはもちろん、冷めても衣が固くなりにくく美味しいと評判です。

6. 食堂きかくを訪れるべき理由

家族連れや友人と楽しめる食の処

小上がりの座敷席もあり、家族連れでも安心して利用できる雰囲気です。また、ラーメン、かつ丼、定食とメニューが豊富なので、友人や家族とそれぞれ好きなものを注文し、シェアしながら楽しむことができます。誰もが満足できる「食の処（ところ）」です。

昭和の雰囲気を楽しむ場所としての魅力

創業から80年以上が経過した今も、お店の外観から内装に至るまで、昭和の良き時代がそのまま残されています。まるで映画のセットのような懐かしい空間で食事をすることは、味覚だけでなく、五感全体でノスタルジーを感じる貴重な体験となります。

最後に一言：食堂きかくへの期待

石巻の「食堂きかく」は、サバだしラーメンという新旧の地域食文化が息づく場所であり、ソースカツ丼をはじめとする昔ながらの食堂メニューが楽しめる、まさに宮城の食の遺産です。

次に石巻を訪れる際は、この地ならではの「昭和の味」と「人々の温かさ」を堪能しに、ぜひ足を運んでみてください。

7. まとめ

宮城県石巻市の「食堂きかく」は、昭和15年創業の歴史を持つ、地元に愛される老舗食堂です。

この店の最大の魅力は、港町石巻の食文化が凝縮された二つの看板メニューにあります。一つは、サバの頭と中骨から丁寧に取られた出汁が特徴の**「サバだしラーメン」です。臭みがなく、あっさりとして上品なサバの旨味が詰まったスープは、一度食べたら忘れられない味わいです。もう一つは、地元飯野川地区のソウルフードである濃厚な「ソースかつ丼」**で、甘辛い特製ソースがやみつきになります。

これらを同時に楽しめる「半ソースカツ丼＋サバだしラーメンセット」は、まさにきかくを堪能するためのベストな組み合わせです。

訪れる際は、ランチタイム（11:00〜14:00）のみの営業であることと、月曜・第二、第四木曜の定休日に注意し、昭和の懐かしい雰囲気の中で、石巻の伝統の味をぜひご体験ください。

本記事の情報は、2025年12月時点の公開情報に基づいています。最新の営業時間や定休日は、必ず店舗へ直接ご確認ください。