休日に少し知的な時間を過ごしたいと思い、建築家・藤本壮介さんの展覧会「原初・未来・森」へ行ってきました。
SNSでは「建築が呼吸しているよう」「光と影の森に迷い込む感覚」といった口コミが話題で、チケットも早めの予約が安心とのこと。
実際に訪れてみると、**“建築を見る”というより、“建築に包まれる”**ような不思議な体験でした。
ここでは、私が感じた展示の魅力と、来場前に知っておきたいチケット情報・所要時間・口コミ傾向をまとめてご紹介します。
光と森のあいだで感じる、藤本壮介の世界
会場に入ると、まず感じるのは静けさ。
コンクリートやガラスといった素材よりも、光や風が空間の主役になっています。
時間によって光の角度が変わり、壁や床に生まれる影がまるで生き物のように動く。
「建築が自然に還っていく」とはこういうことなのかと、思わず立ち止まってしまいました。
藤本さんがこの展覧会で掲げるテーマは「原初」「未来」「森」。
人間と自然がまだ切り離されていなかった頃の“原初的な感覚”を、最新の建築技術で再現しています。
模型やスケッチには、洞窟や木陰のような安心感と、未来的な構造美が同居していました。
チケット・所要時間・アクセスの目安
まず実用的な情報をまとめておきます。
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チケット料金:一般 ¥1,800 / 学生 ¥1,200
※オンライン前売がおすすめ(週末はやや混雑) -
所要時間:ゆっくり回ると約60〜90分ほど
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アクセス:最寄り駅から徒歩5〜10分。駐車場は台数が限られるため公共交通機関が安心。
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会期:2025年7月2日〜11月9日(詳細は公式サイト参照)
混雑を避けたいなら、午前の早い時間か夕方が狙い目。
自然光の入り方が違うので、時間帯によってまったく異なる印象を楽しめます。
口コミから見えてくる「静けさ」と「没入感」
実際に訪れた人の口コミをいくつか読むと、印象的な言葉が多く見つかります。
「空間の中に静寂が流れている」
「時間を忘れてしまうほど居心地が良い」
「建築と自然の境界が曖昧になる瞬間を感じた」
私自身も同じ感覚を覚えました。
展示は派手な演出があるわけではなく、むしろ何もない“余白”の中に美しさがある。
静かに歩きながら、光と影、空気の流れを感じる時間が心地よく、
気づけば1時間以上も経っていました。
「原初」と「未来」が交わる空間体験
展示を見進めるうちに感じたのは、藤本さんが描く「原初」と「未来」の不思議な融合です。
木や土のような自然素材を思わせる質感の中に、AIや3D解析によって生まれた構造体が共存しています。
つまり、昔の感覚と未来の技術がひとつの空間で溶け合っているのです。
最新技術を使いながらも、どこか人間らしい温かさがある。
そのバランスが、藤本壮介の建築が多くの人に愛される理由だと感じました。
建築が“生きている”と感じた瞬間
展示を歩いていると、ふと足を止めた瞬間に、空気が動いたように感じました。
光が壁に反射し、空間がわずかに呼吸する。
「あ、建築って、生きてるんだ」
そんなふうに思えたのです。
この感覚は、写真や映像では決して伝わらないものでしょう。
建築が自然とつながる“森の現象”を、身体で感じられる——
それが「原初・未来・森」という展覧会の本質だと思います。
まとめ:建築と自然のあいだで過ごす時間を
藤本壮介「原初・未来・森」は、建築を“見る”のではなく、“感じる”ための展示。
SNSでの評判に違わず、静けさと没入感に包まれる体験型アート空間でした。
建築やデザインに詳しくなくても、自然の中にいるような安らぎを得られるはずです。
チケットは早めにチェックしつつ、所要時間は余裕を持って。
光と影の中を歩くように、自分のペースでこの“森”を楽しんでみてください。
関連リンク
- 公式サイト:https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/soufujimoto/
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